まず、インジケーターとはテクニカル指標のことを指します。
そしてテクニカル指標を利用してチャートの分析をすることをテクニカル分析といいます。
このインジケーターは大きく分けて『トレンド系』のインジケーターと『オシレータ系』の2つに分類することができます。
それではまず、テクニカル分析の説明をします!
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは過去の値動きからトレンドやパターンなどを把握して今後の為替動向を予測する分析のことです。
チャートは投資家の投資行動が反映されてできたものであり、
過去に同じような動きがあれば将来も同じパターンになるだろうと予測できます。
テクニカル分析ではインジケーターというテクニカル指標をチャート上に表示させ、過去から未来の値動きを予測します。
テクニカル指標は大きく分けて『トレンド系』のインジケーターと『オシレーター系』のインジケーターの2つに分類することができます。続いて、インジケーターの説明をします!
トレンド系インジケーター
トレンド系インジケーターは主にチャートがどのような傾向で動いているのかを示すものです。
主なインジケーターは移動平均線、一目均衡表、ボリンジャーバンド等があります。
全体的な相場の方向性を探るために使われ、中長期の相場を見るのに向いています。
移動平均線
移動平均線とはある一定の期間の価格から平均値を計算し、
それをグラフで表したもので価格のトレンドの方向や強さを見るためのテクニカル指標です。
移動平均(MA)には単純移動平均(SMA)、加重移動平均(WMA)、指数平滑平均線(EMA)がありますが、多くの投資家が意識していて良く使われているのは移動平均と指数平滑平均線ですのでMAかEMAを使うことをお勧めします。
また期間の設定は一番ベーシックである5日、25日、75日、200日辺りを使うことを勧めます。
移動平均線を使った手法に“ゴールデン・クロス(買いシグナル)“と”デッド・クロス(売りシグナル)“があります。
これは短期移動平均線と長期移動平均線が交わる際に出るシグナルです。
ゴールデン・クロスは短期移動平均線が長期移動平均線を下から交わった時に出る買いシグナルです。
デッド・クロスとは短期移動平均線が長期移動平均線を上から交わった時に出る売りシグナルです。
移動平均線は一目均衡表やボリンジャーバンド、MACDなどにも使われるテクニカル分析の基本なので覚えておきましょう。
一目均衡表
一目均衡表とはローソク足とともに5本の線を描くことによって作られます。
「基準線」(26日間の最高値+最安値)/2
「転換線」(9日間の最高値+最安値)/2
「先行スパン1」(基準線+転換線)/2を26日間先行させたもの
「先行スパン2」(52日間の最高値+最安値)/2を26日間先行させたもの
「遅行スパン」当日の終値を26日間遅行させたもの
基準線と転換線はそれぞれ短期と長期の移動平均線的な役割を担っていてゴールデン・クロス、デッド・クロスのようなシグナルで売買のサインを見ることができます。
二本の先行スパンに囲まれた範囲を雲と呼び厚みがあるほど強い抵抗と判断できます。
遅行スパンは26日前の相場を上抜いた場合は上昇転換、下抜いた場合は下落転換のサインと考えられます。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは標準偏差と正規分布の概念が用いられているテクニカル指標です。
中心線である移動平均線から±1σに収まる確率が68.2%で±2σに収まる確率が95.4%とされています。
確率は収束するという考えの下、外に行けばいくほど買われすぎ、売られすぎと判断することができます。
また相場力学からバンドの幅が狭まっているときは次に動くためのエネルギーを溜めている状態と捉えることができ、大きく推移している場合はエネルギーを放出している状態と考えることができます。
オシレータ形インジケーター
オシレーター系インジケーターでは主に相場の“買われすぎ”や“売られすぎ”を判断することができます。
主なインジケーターはMACD RSI RCI ストキャスティクス等があります。
相場の勢いやトレンドの強弱を測ることができるため短期の相場を見るのに向いています。
MACD
MACD(Moving Average Convergence/Divergence)とは移動平均・収束拡散のことで、マックディーと呼ばれることが多いです。
MACDとは二本の移動平均線を用いることで相場の周期とタイミングを捉える指標です。
MACDの移動平均線には指数平滑移動平均線(EMA)が使われ、期間は13日間と26日間が一般的に使われます。
MACDの見方は移動平均線と同じく、ゴールデン・クロスで買いシグナル。デッド・クロスで売りシグナルと判断できます。
RSI
RSI(the Relative Strength Index)とは日本語で相対力指数と訳され、一定期間の値動きに対する「値上がり幅」と「値下がり幅」を活用して値動きの強弱を数値で表し、それが「買われすぎ」なのか「売られすぎ」なのかを判断するテクニカル指標です。
一般的に70~80の数値で買われすぎ、20~30の数値で売られすぎと判断ができます。
しかしRSIは元々の値動きから強弱を判断するものなのでレンジ相場(横ばい相場)では活躍できますが、大きなトレンドが出ている場合はなかなかシグナルが反転しないので注意が必要です。
また、相場の値動きが高値や安値を更新したにもかかわらず、RSIで高値や安値を更新できなかった場合、相場の転換の可能性を示唆するダイバージェンス・パターン(逆行現象)として注目されます。
RCI
RCI(Rank Correlation Index)とは日本語で順位相関指数と訳され、価格そのものを計算対象とせずに時間と価格それぞれに順位をつけ、両者にどれだけの相関関係があるのかを指標化したものです。
RCIは0を基準とし、±100%で推移します。+100%で買われすぎ、-100%で売られすぎと判断できます。
またRCIでは短期と長期の二本の移動平均線を表示させることができ、それらからMACD同様、買いと売りのシグナルを確認することができます。
ストキャスティクス
ストキャスティクスとは一定期間の高値と安値を活用して、買われすぎなのか売られすぎなのかを判断します。
現状の価格が一定期間の高値および、安値と比較して、どの位置にあるかで算出されます。
ストキャスティクスに似ているRSIは買いゾーンと売りゾーンで判断するのに対してストキャスティクスは2本の線を用いて明確に売買シグナルが出るので、相対的に判断しやすいテクニカル指標であると言えます。
2本の線はそれぞれ「%K」、「%D」と呼びます。
%Kが%Dを上抜いた場合を買いシグナル、%Kが%Dを下抜いた場合を売りシグナルとなります。
また、%Kが75%以上で買われすぎ水準、25%以下で売られすぎ水準となります。
ストキャスティクスもまたレンジ相場で効果を発揮する指標なのでトレンドが出ている相場の場合は注意が必要です。
まとめ
以上がFXで使える基本的なインジケーター7つです!
自分のトレードに合うのかを一つ一つ検証して使いこなせるようになる事が重要です。
どのインジケーターが良いのか悪いのかはありません。インジケーターを使わない人もいれば数種類を使ってトレードしている人もいます。大事なのは自分のスタイルに合うインジを見つける事です!相場はトライアンドエラーです!
他にも初心者から中級者以上の方まで幅広く学べるコンテンツを用意しているのでぜひご覧ください!
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